不確定性原理

新装版 不確定性原理―運命への挑戦
第4章「因果律の崩壊」まで。因果律とは「原因と結果」。
難しい話を非常に解りやすく解説している。高校生の頃、ブルーバックスを読んでもチンプンカンプンだったが、今読むと良く解る。歳を経てスキーマを増やしていることが主因だろう。社会人が改めてブルーバックスを手に取るのは非常に良いことだろう、と感じる。
以下はたわ言
時間周波数解析では時間分解能と周波数分解能は同時に高くも低くもできない。つまり、ある信号に対して低い周波数を精密に観測するためには、非常に長い時間が必要となる。従って、この場合、時間的な変動要因は考慮に入れることができない。ここに「原因=長い時間で観測、と結果=時間的な変動は無視」がある。
粗く云ってしまえば不確定性原理では、存在を確定することができない
先の例では「周波数」と「時間」の間に「周波数×時間=一定」という関係性を導入すると辻褄が合ってくる。つまり乱暴に言えば、時間周波数解析にも不確定性原理は存在している。周波数つまり振動数を導入した時点で、量子論的視点から逃れられないのかもしれない。
従って、全てはバランスの上に成り立ち、バランスを欠いたものは存在にひずみが生じる、のかもしれない。
複雑系を解く確率モデル―こんな秩序が自然を操る
かくして、ラプラスの悪魔はその存在理由を失い因果律が崩壊する。
ヒトが生きていくと云うことはバランスを必要とするんだなぁ、と思う。綱の上なのか塀の上なのか橋の上なのか、時と場合と周りと自分とによって変わりはするけれど。
Blanton's Silverをたしなめつつ。
不確定性原理を読んだら次の狙いはコレ。
複雑系を解く確率モデル―こんな秩序が自然を操る